【9w稽留流産】日帰り流産手術を受けてきました
前回までのあらすじ
8wまで順調に進んでいた今回の妊娠でしたが、残念ながら9wで稽留流産となってしまいました。
先生は不育症の可能性を疑っていて、今後はいろんな血液検査を受けて原因究明を図ることに。
稽留流産です。
自然排出を待つこともできたのですが、早くこの状況から脱却して前向きになりたい!と思い、翌週早々に流産手術を受けることになりました。
今回の流産手術について
一口に流産手術といっても、その方法は病院によってさまざまのようです。
次の章にて時系列のレポートを載せますが、ここでは今回の手術方法を箇条書きでまとめていきます。
- 日帰りの手術
- 2~3時間かけて子宮口をゆっくり広げる(ラミセル使用)
- 手術中は静脈麻酔を使用
- 処置手段は真空吸引法
- 染色体検査を希望
事前にネットで一般的な手術法を調べたのですが、内容は病院によってさまざまでした。
先生からも事前の説明はありましたが、すでに流産でメンタルをやられていたので不安で仕方がなかったです。
何なら今年の3月に1週間入院して受けた腹腔鏡手術の方が負担が大きいし今考えると恐ろしいものだったのですが、それ以上に今回の流産手術は非常にネガティブな思いを抱えていたわけです。
今回の記事で、不安を抱えている方の気持ちが少しでも楽になれば…!
手術当日:絶食で早朝、妊婦さんに囲まれる修行
静脈麻酔を使用するため、この日は朝から絶飲食でした。
加えてこれも静脈麻酔による影響からですが、当日の車の運転はNG。
公共交通機関やタクシーで帰れるような段取りを!と指示がありました。
行きはタクシーで向かったのですが、運ちゃんの超絶テクにより8時には到着していました。
この日の受付・診察はいつもの不妊治療科ではなく婦人科でした。
妊婦さんに交じって流産手術を待つのは非常につらいものがありましたが、これも修行だな…とこのころにはすべて受け入れる無の心となっていました。
診察室では、事前準備として
- 血圧測定
- 座薬を入れられる
という2つのイベントがありました。
座薬に慣れてない人生を送ってきたのですが、この日の座薬はとびきり痛かった…。
いやいや、これからもっと痛い思いするんだから耐えるんだ!と自分を奮い立たせていたのですが、実際はこれ以上に痛い思いしたっけな?というくらい穏やかな1日だったことを添えておきます。
超音波検査で最後の確認:ラミセルを挿入
この日は診察場所は違えど、担当先生はいつもの院長先生です。
超音波検査で最終確認をしましたが、やはりぷかぷか浮いているだけで動きはありませんでした。ちょっと胎児の輪郭がぼやけているのはふやけてきたから、というのをTwitterでみたことがあります。
ここで棒的なものをいれられまして、これが膨張することで子宮口をゆっくり広げる仕組みになっているようです。
この棒、明細にはラミセルと記されていました。
他の方の体験記をみたところ、これの挿入時がとっても痛くてつらいという感想が多かったです。
なのでわたしもかなり覚悟していたのですが、いざ挿入されると確かに圧迫感はあったものの痛みは感じませんでした。
おそらく事前に入れられた座薬がうまく働いてくれたのかと。ありがとう…。
歩けるものの、違和感あるなあ…と思いながら診察室を出たら、看護師さんが車いすで迎えてくれました。
手術まで待機する部屋へはそのまま車いすで送ってもらえました。
回復室でしばらく待機(9時~11時半まで)
回復室に入ったころには9時を回っていました。
ここで病衣に着替え、ベッドで横になって待機していました。
手術はお昼だと聞いていましたが、具体的な時間はわからずなんとも落ち着かない。
しばらくすると、看護師さんが点滴をつけに来ました。
そして点滴をつなぐ前に、事前にお願いしていた不育症検査用の血液採取があったのですが…かなりの量で看護師さんが引いているのを見て「なんだかすみません…」とよくわからない謝罪をしつつ、大量に血液を抜かれました。
もう一人の看護師さんとのやりとりと聞いていると、どうやら同様の流産手術をする人がもう一人いるようでした。
流産してしまう人は多くいると聞いていましたが、同じ日にもう一人いらっしゃったとは…とじんわりつらい気持ちを思い出してしまいました。
点滴がつけられた後もトイレに立ち歩くのはOKでした。
幸いにも個室だったので、ベッドに横になりながら無料のテレビをつけてぼんやり眺めていたのですが、やっぱり落ち着かず。
手術の30分前に連絡しますね、と言われていたのですが、開始時刻がわからなかったので連絡が来るのをびくびく待っていました。
手術30分前:肩に筋肉注射を打たれる
11時半あたりにナースコールがあり、トイレに行くよう指示がありました。
点滴は継続していたものの尿意はなく、とはいえ「麻酔するからしゃあない」とトイレを済ませてベッドに戻ると、現れた看護師さんから右肩に筋肉注射を打たれました。
全く予想していなかった筋肉注射だったためとてもびっくりして尚且つまあまあ痛かったのですが、前述の座薬に比べたら全然です。
「そのまま寝ててくださいね~」という言葉に違和感を覚えつつ、引き続きテレビを眺めていたのですが…視界がどろーんとして…急激な眠気が…。
「おっお前…何を飲ませた…?」というよく見るアレってこんな状況なんですね。
後で調べたらこの注射は、後の麻酔を効きやすくする目的があるそうです。
麻酔ほどの即効性のある眠気ではないのですが、体はぽかぽかしてきて頭がぼんやりしてきました。泥酔ってこんなかんじなのかな~みたいな。
ただこの注射のおかげで、かなり気持ちが和らいだのも事実。
局所麻酔や全身麻酔は経験があったのですが、未知の静脈麻酔になんとなく不安があり、手術が近づくにつれかなりナーバスになっていました。
今となっては「いやいや、全身麻酔の方が全然おっかねーな」と冷静に判断できるのですが、当時はとにかく怖かったのです。
たぶんこのままの状態で手術室に入ってったら怖くてパニックになっていたのでは?と思うほどです。
この注射以降、寝るのか寝ないのかの絶妙なラインでふわふわしていたおかげで、麻酔に対しての恐怖はかなり薄くなっていました。
手術直前:担架ベッドで手術室へ
ふわふわねむねむ状態でまどろんでいると、時間になったのか看護師さん2人が現われました。
起き上がろうとしたのですが、先ほどの注射の影響でふらふらして座るのがやっとでした。うん、まさに泥酔ですな。
担架ベッドに乗り移り、手術室へ連れていかれました。
相変わらずふわふわしているのですが、廊下のひんやりした空気に当たってちょっと目がさえてきました。
看護師さんから「終わったらサンドイッチ置いとくからね、食べれたら食べてね」と声を掛けられ、朝から絶食状態のわたし、当面の生きる希望を見出せました。
手術室に入ると、血圧計を腕に巻かれて点滴に麻酔がつながれました。
ぼんやり感は抜けきれないもののさすがに緊張してきまして、麻酔への恐怖が徐々によみがえってきました。
先生が現われ、看護師さんの「おくすり入りますね~眠くなりますよ~」の合図で静脈麻酔がスタート。
うう…と30秒くらい自分で目をつぶってこらえていたのですが、その直後目を開けたらもう終わってました。静脈麻酔すげー。
寝たり起きたり:15時ごろに病室を出る
寝たり起きたりの繰り返して記憶があいまいなのですが、終わったのはおそらく12時10分くらいでしょうか、足の固定を外されているところでまず目が覚めました。
その次は病室でした。点滴を外されているところで、寝ぼけながらも「もう点滴外しちゃうのかあ」と思ったのを覚えています。
それ以降も寝たり起きたりの繰り返して、合間に夫にラインをしつつまた眠り…。
連続して起きれるようになったのは1時半くらいからでした。
まだ座るとゆらゆらするくらいぼんやりしていたのですが、ひと段落して安心したのかお腹が減ってきました。
先ほど看護師さんから聞いていたサンドイッチとパックジュースを見つけ、ゆっくりもぐもぐ食べました。
他の方の体験記を読むと「術後吐き気がひどかった」という感想が多かったのでそれも覚悟していたのですが、今回は全然平気で助かりました。
ふと思い出して身体の痛いところを探してみたのですが、思い当たらず。
なんとなくほんのりお腹は痛いものの、全然スルーできるのでほんとにほんのり程度でした。
様子を見に来た看護師さんから「むりせず、自分のペースでゆっくり食べてね」と言われました。
ふらつきが収まったらナースコールで連絡して、診察室で体調チェックしたら今日はおわりですーと説明をうけました。
着替えを取ろうと立ち上がるとまだまだふらつくので、横になったり座り姿勢で慣れさせたりして落ち着くのを待ちました。
着替えていると、左肩に身に覚えのない注射痕を見つけました。
手術中に打たれたもののようで、これのおかげで術後痛みを感じていなかったのかもしれません。
ナプキンを敷いたパンツを穿かされていましたが、ガーゼが入っていたからかほとんど汚れていませんでした。
痛みもなく、出血もないので「ほんとに術後なのかな」と不思議な気持ちでした。
15時ごろには病室を出て、診察受付に戻りました。
術後の診察:からっぽの子宮
超音波検査のときにガーゼを外されましたが、変わらず出血はありませんでした。
とはいえ超音波検査でからっぽの子宮を見たら「あーあ、もうあの子に会えないのか」と急に実感がわいてきました。
先生から今後の過ごし方の説明があり
- 薬3種を5日間服用
- 次の診察は1週間後
- それまでは湯舟につかるのNG(足湯はOK)
- 今日は車の運転NG
- 日常生活は問題なし
- 運動もOK(むしろ推奨)
- ひどく痛んだり大出血したら連絡
とのことでした。
広がっていた子宮が薬によって収縮され、胎盤がはがれた痕も収縮に乗じてふさがれるそうです。運動することでさらにその動きが促進されるとのこと。
今日採取した血液検査や絨毛染色体検査の結果が出そろうのは1か月後とのこと。
自己負担の検査がかさみ、この日のお会計は10万越えでした。支払いは現金のみ可でした。
術後家に戻り:ふらつくけど体調は良好
体調によってはタクシーで帰ろうと思っていたのですが、予想よりも体調が安定していたのでバスで帰りました。節約!
家に帰ってきたら安心したのか、すごく眠たくなってふらふらでした。
この日はぐっすり寝て、翌日は休みを取っていたのでゆっくり過ごせました。
当初は念のためもっと休暇をとろうかと思っていましたが、幸いにも予後順調ですぐに復職できました。
とはいえメンタル的にはさすがに全回復とはいかず、こればっかりはもう少し時間がかかりそうです。
職場には今回の妊娠の件は全く伝えていません。
ただ前回のチョコレート嚢腫摘出手術のこともあってか、どうやら今回はその追加処置だと誤解されているようです。これはむしろ助かりました。
流産報告は当事者以外もかなりショックを受けるのだと今回の件で悟りまして、必要以上にがっかりさせる人を増やさなくてすむなあと。余計な気苦労が減りました。
今後の方針について:貯卵で移植から再開?
今後の不妊治療についてですが、まずは前回の採卵時に凍結した胚盤胞を使った移植から再開では?と考えています。
生理を何回見送るか?といった具体的な説明はまだ受けていないのですが、次の生理が来る頃には不育症や染色体の検査結果が出そろいそうなので、その結果次第です。
移植がだめだったら採卵からやり直しとなりますが、そのころには助成金がもらえて経済的にはなんとかなりそうかな…とか、あまり余裕はないですが何とか次につなげられるよう今のうちに準備をしておきたいです。
前回の採卵(局所麻酔)では注射針の痛みが辛くて、もう二度とやりたくない!と思っていたのですが…2回目の可能性十分ありますね…。
とはいえ今回の手術で静脈麻酔への抵抗が薄くなったので、次は静脈麻酔で挑戦してもいいかな…と思っています。
まとめ:心はしんどいけど痛みは座薬だけだった
採卵や移植を通して「多少痛いのは仕方ない(でも辛い)」と考えていたのですが、今回の手術は痛み関係ではほんとにストレスフリーでとても助かりました。
とはいえメンタルはつらいものがあり、術後もなかなか癒えません。身体的負担を感じなかったのがせめてもの救いだなと思います。
今年はチョコレート嚢腫の手術や体外受精の初挑戦、初妊娠とコンテンツが渋滞した一年でした。
来年こそは!出産のイベントを迎えてみたいものだな!
では!